楠森堂ブログ
お茶の種
現在のお茶の栽培面積は約5ha。
その畑一区画一区画畑の名前がつけてあります。
新開(しんびらき)、小茶園、五反畑、別荘裏、愛宕、国武裏、公民館下、植物園、駐在所、
馬刺(?)、玉露…などなど
不思議に思う名前もありますが、畑に隣接するものや、その時代時代の何らかの由来で様々な名前が付けられています(^^)
この下の写真の畑の名前は「玉露」。
現在は玉露は生産していませんが、大正時代から戦後しばらくまでの当茶園の最盛期、福岡県最大の茶園の規模(12ha)でお茶を生産をしていた時代、この畑で玉露も生産していたことからこの名前が付けられています。
この畑の茶樹の樹齢は、百数十年経過した在来種の古木です。
茶樹の一列一列(畝間)の間が1m程はあります。
現代のお茶摘みなど茶園の管理はほぼ機械化されており、人一人なんとか歩く畝間があれば良い為、普通一般的な茶園は畝間が20センチ程で、地表に日も差しにくく雑草も生えにくいのですが…
昔ながらの茶園は…
昭和初期の当茶園の写真です。
この写真のように手摘みや鋏摘みの時代では、列の間には摘み採った茶葉を入れる籠を置くスペース、畝間一列内に複数の人が作業することも有り、人が行き交う余裕などが必要であったことから畝間が広く確保されていたと考えられています。
そのなごりが現在に残っています。
そして… この広い畝間には思い切り日が差しますので、夏場の雑草は凄いです
前置きが長くなりましたが…
お茶の木には秋 花が咲き…
蜜蜂など虫たちによって自然受粉され…
実になり…
そしてこの時期、地面にお茶の種が落ちます。
昔はこの種を播いて茶畑を作っていたんですね~
この「玉露」畑をはじめ樹齢が高いお茶園には種が多く出来ます。
茶は「万病の薬」として昔日本に伝わってきました。
その万病の薬の素、この種。
実はこの種が大きな可能性を秘めています って思っているのは自分だけかもしれませんが
殻が乾燥し劣化する前の地表に落ちたてのお茶の種。
この時期しか拾えないので2日間一粒一粒地道に拾い続け…
その結果が… てんこ盛りですが重量は20㎏ほど…
ん~… コスト面が問題だな~…