楠森堂ブログ

やはり… 東日本大震災の津波で被災、陸前高田市の「石川製油」…

在来種のお茶

私達の住むうきは市では、高齢化、過疎化により年々拡大する耕作放棄地対策にオリーブやツバキの栽培を推進する取り組みが行われています。
実や種子を圧搾して出来るオリーブオイルとツバキ油には健康・美容効果の高い栄養成分が豊富に含まれるとされており、食用油や化粧品など幅広く利用されています。
7年前就農した時、お茶の木の裾に落ちている沢山のお茶の種子を見て「お茶もツバキ科… 何か利用できないか…」と考えインターネットで色々調べてみました。
すると…ありました。茶の種子を搾った「茶油」。
油に含まれる成分もツバキ油と遜色ないという大学などの研究結果もあり、また、国内ではほとんど生産されていないということも…
その茶油に関してはまた次の機会に…
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茶油を作ってみたいという思いが強くなり、さらにインターネットで調べ、ツバキ油を製造する工場を探しました。そこで見つけたのが…
「ツバキ油を作ってほしい…」と遠方の一般の方から依頼されて宅配便で送られてくる少量の種子も受け入れ、搾油されてあるという 東北 岩手県の「石川製油」さんでした。
インターネットで見つけたのが夜だったので、翌日電話しようと住所や電話番号を自分の携帯電話に登録しました。
そして翌日、茶の種子を受け入れてもらえるか駄目元で電話をしてみましたが、結果は… 「ツバキの種しか受け入れていません」とやはり断られてしまいました。
これが7年前の話です…
それ以来「石川製油」さんのことを思い出すことはありませんでした。
先月だったでしょうか… うきは市がツバキの栽培に取り組むという記事を目にし、ふと思い出したのが石川製油…
「そういえば石川製油は岩手だったよな~…」と、7年前に携帯電話に登録した石川製油さんのアドレスを見てみました。
住所が岩手県陸前高田市気仙沼町…
東日本大震災で発生した津波により甚大な被害を受けた地区のひとつ…
すると偶然にも、東日本大震災発生から2年が経過した先日の新聞に「石川製油」さんの記事が大きく掲載されていたのです…
石川製油 東日本大震災-Ⅰ
石川製油 東日本大震災-Ⅱ
記事には…
巨大津波で家屋や農機具、油を搾る機械など全て押し流され、農業と製油業の後継ぎだったご長男も津波の犠牲になられたそうです…
震災後「石川製油」の廃業を知った同じ市内にある社会福祉施設が、伝統の味・技を引き継ごうと機械をそろえ製油所を開き、障害者向けの就労支援事業の一つとして、石川さんから技術を学びながら施設を利用する方の働く場に育てたいと考えてあるとのことでした。
伝統ある製油所の再興、そして、被災された方の一日も早い復興を切に願っております。

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