楠森堂ブログ

蜜蜂の受粉

在来種のお茶

ここ数年のニュースで時々耳にするのが、蜜蜂が激減、養蜂している蜜蜂が巣箱に戻って来なくなった…という事をよく聞きます。
農作物の受粉でも活用される蜜蜂。この様な現象が深刻な影響を及ぼしているとか…
この問題の要因としては、気候変動による急速な環境の悪化、農薬の散布…等があげられます
秋、お茶畑には茶の花が咲きます。
その花に寄ってくる沢山の蜜蜂
しかしここ数年、ニュースで聞くようになんとなく少なくなった様な気がしていました…
今日、お茶園で仕事をしていて、ちょっと休憩をしようと機械のエンジンを止めると…
聞こえてきました、沢山の蜜蜂の飛ぶ音が!
「ウォーン」「ウォーン」…
無数の蜜蜂が茶の花に…
P1020841[1]
この蜜蜂たちによって茶は自然交配され…
P1020836[1] P1020842[1]
実になり…                      種となり…
P1020822[1]
この地表に落ちた種…
蜜蜂が様々な品種の花粉を受粉したことで新たに生み出された、新品種の種なんです!!
このように、
何百、何千年もの間何度も交配を重ねて生み出された、数え切れない沢山の茶の品種。
その種を蒔いて作った畑が…
この在来種のお茶畑…なんですね~
在来茶園Ⅲ[1]
私が栽培している5haのお茶園のうち、大半の4haが在来種のお茶園です。
P1020838[1] P1020839[1]
左の写真の茶葉… 「手が大きいねー!」とよく言われる私の手に匹敵する、かなり大きなお茶の葉!
4haの畑のなかに唯一「一本」だけ存在する品種の樹です。
ちなみに、右の写真のお茶の葉が、一般的なお茶の葉の大きさです。
昔ながらの味を伝えたい[1]
そして、新聞に掲載された私の写真
その手元に写っている「白茶」と呼ばれる、その名の通り白いお茶の葉。
P1020108[1]
この品種のお茶の樹も、広大な畑にわずか2~3本しか存在しない珍しい希少なお茶の樹です。
というように、おそらく何千何万種類…数え切れない気が遠くなるほど沢山の自然に作り出された品種のお茶の樹が同じ畑に混在しています!
P1020025[1]
品種化されたお茶に比べ生産性がかなり低く、色々な品種が混ざり合っている事から、製品の見た目が粗くなる為に低く評価され敬遠される在来種のお茶。
ですが…
・何百何千年かけて生み出されてきた、香味も様々に違う品種の茶葉が自然に混ざり合って出来た在来種のお茶。
・急須にお茶の葉を入れたとき、大げさに言えば、そのお茶っ葉一枚一枚の品種が異なる究極のブレンド茶!
という事は…その一杯の自然にブレンドされたお茶は、一生にたった一度限りしか味わうことができない貴重な貴重~な一杯のお茶
自然と歴史に育まれた奥深~い味わい…
と思ったら味わいたくなりませんか?
5年前就農してからこの在来茶の存在を知り、現代の品種化されたお茶には無い在来種の力強さ、味わい、歴史などなど…その魅力にはまってしまいました。
国内から消滅しつつあるこの歴史ある貴重な在来茶を守りたい!多くの人に知ってもらいたい!味わってもらいたい!という思いで、これからも一生懸命発信していきたいと思います


 

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