楠森堂ブログ

保存への悲願叶うか…何とか持ち堪えています!大正期築の「旧 楠森製茶場」

河北家

うきは市浮羽町山北、国道210号線沿いにひっそりと建つ大正期に建築された「旧 楠森製茶場」。
昭和初期には、茶の先進地の静岡県から茶の技師を招き入れ、最先端の機械や製茶・栽培技術を取り入れ、農林省指定の模範工場として、当時は遠方からも多くの視察団が訪れていたといいます。
最近新たに見つかった製茶場前で昭和初期に撮影されたセピア色の古い写真。
中央のスーツ姿の男性は若かりし頃の私の祖父、右端の男性は静岡から招いた茶の技師、溝口氏。
製茶場の看板は“楠森製茶場”ではなく、まだ“農林省指定 山春製茶場”となっています。
~楠森製茶の歴史~
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現存するその建物は、雨漏り、腐食など老朽化が著しく、建物は歪み、傾き…
数年前までこの建物は、老朽化の進むただの空き家として地元でもまったくその存在、価値すら知られていませんでした。
放っておけば、近い将来倒壊するか解体される運命…
いずれ解体されるにしても、この地の産業遺産でもある旧製茶場の存在・価値を多くの方に知ってもらいたい、朽ちてしまう前に最後くらいは日の目を見させてあげたい!という思いもあり、在来茶再興への取り組みの事と共に情報発信をし続けました。
情報発信を続けるなかで、2年前、八女の茶問屋さんを通じ全国の産業遺産を記録研究されてある東京の工学院大学による実測調査が行われ、その数か月後には古民家の再生・活用で様々な活動をされてある建築士さんを始めとするボランティアの方々のご協力により建物の倒壊を防ぐ応急補強作業を行っていただきました。
昨年には、九州大学 人間学環境学研究員 菊池研究室の皆さんによる建物の再調査、及び、再生活用案も考案していただきました。
~楠森堂ブログ~
  H24/03/30 倒壊の懸念… 大正期築の「旧 楠森製茶場」
 H24/08/28 大正期築「旧楠森製茶場」東京の工学院大学による実測調査。新聞にも掲載
 H24/10/05 ボランティアの方々の協力を得て「旧楠森製茶場」の応急補強作業
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しかし建物の老朽化は急速に進行しつつあり、何か対応するにしても待ったなしの極めて厳しい状況。
老朽化の進んだ建物の再生には技術的にも困難を極めることも考えられ、再生活用に向けては多くの資金も必要、永続的な運営・集客方法への取り組みも重要となってきます。
現実は極めて厳しい状況ですが、もし可能であれば維持保存への想いは私自身強く持っています。
悲願(彼岸“花”)が叶う日は来るか…
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